夏だ,休みだ、虫取りだっ!その2

あっという間に,お盆です。

 

そして、猛暑が続いております。

 

飼い主さまも、ワンコも熱中症にはご注意下さい。

 

今回も前回に引き続き『虫取り?』ですが、今回は

 

本業虫取りデス!

 

閲覧注意でおねがいします。

 

 

 

 


 

さて、上の写真は、○尾さん家の、ミニピンのリベカちゃん。カワイイ女の子。

 

この子は、香川県の動物園で迷い犬で保護されており、なんでも、動物園のベンチに繋がれて、『飼い主さん募集中』とハリガミがしてあったそうな・・・。

 

心優しい ○尾様に飼って頂きホントウにヨカッタですが、動物園のベンチにリベカちゃん

が、繫がれているというシチュエーションは、不謹慎ですが思わず笑ってしまいます。

 

 

 

そんな、かわいそうな過去をもつリベカちゃん。今年のはじめ頃に、喀血と、咳、メレナ便で、当院を受診。かなり状態の悪いフィラリア症でこられました。

 

捨てられての放浪中?、または以前の飼い主様がフィラリア予防をしていなかったのか分かりかねますが・・・カワイソス!

 

フィラリア成虫が手術で摘出できる場所にはおらず、内科療法でがんばるしかなく…。

 

しかし、リベカちゃん、ガンバリましたっ!とりあえず、数週間の危険な時期を乗りこえてくれ、心臓の薬と、危険ではありますが、フィラリアの予防薬を低用量ずつ開始していただいておりました。ヨカッタ、ヨカッタ。

 

 

そうして、数ヶ月がたち・・・・。

 

 

 

スタッフ 「先生大変です!」

 

オレ「ど、どどどど どうしたんだっ?」←いつもビビッている

 

スタッフ「リベカちゃんが、血尿と具合が悪いでこられますっ!!!」

 

オレ「ヒイイイイイイーッ!」

 

ま、まさかVCS?〈ベナキャバしんどろーむ〉

 

き、きてもうーたー!
き、きてもうーたー!

 

 

そう、以前ブログでもご紹介しました、フィラリアによる急性の症候群です!

 

 

 

私の寿命を100日けずり取る、やりたくない手術! ←恐怖新聞読んでみてね!

 

 

 

そして、診察にこられたリベカちゃん。

たしかに、しんどそう。


そして、あの独特の心雑音!


オレ「ね、ねねね 念のため心臓のエコー検査させてね…」



 

「フィラリアが心臓のほうに、おりてきとるやんけ〜っ!!!」

 Σ(||゚Д゚)ヒィィィィ

 

ハイ、VCS 確定デスネ〜!

 

 

そして、飼い主様とよく相談のうえ、手術することに…。


 

じつは、リベカちゃんの前に、フィラリアの摘出にのぞんだ子は、残念ながら状態が悪すぎて、手術以前に麻酔に耐えれなかった・・・。とても悔しい思いをしております。


 

やりたくない手術ではありますが、このままでも生存の確率は非常に低い!

 

オシ○コちびるかもしんないけど、ガンバリマス!

 

 

さて、手術ですが、ご家族の立ち会いのもとで行いました。

このリベカちゃん、VCS状態のわりには、心電図も麻酔もバッチリ安定しております。

 

ささっと、頚静脈を分離し、そこから細いブラシを心臓まで挿入し、フィラリアをからめ取ってきます。




飼い主様も、よくこんなスプラッターな光景を、チラリ•チラリとですが見れるものですな・・・。ホントに!

 

ご家族の立ち会い(飼い主様の希望による)のオペはいつも緊張します。


 

今回は本当に、麻酔も安定しており、オ○ッコちびりもないかな・・・・と思いきやっ!

 

 

突如、私のパ○ツが、ビショ、、、イヤ間違い。背筋が凍りつきました。

 

 

深く心臓にまで挿入したブラシが、ひっかかって抜けてこないーっ!

 

 

ど、どどどどどど どうしよう!? 飼い主様こっち見てるし!


 

思いっきり引っぱって、血管や心臓の弁なんか傷つけちゃわないか?

そして、心停止を起こしちゃわないだろか?


 

この間,実際は数秒間だったと思われますが、オシッ○をチビルには十分でした。ウソ

 

       エイヤッ!

 

通常より強めに引っぱると、ここ数年では珍しいくらいの大量のフィラリアが一度にダンゴになって出てきました。ヒイ〜ッ!こりゃひっかかるわな〜!

 

そのキケンな作業を数回くりかえし、エコーでフィラリアが見えないのを確認して手術を無事におえました。 ボクのパ○ツは無事ではすまなかったケド…。ウソ

 


これが、リベカちゃんのオペ後の心臓のエコーです。

虫は、みあたりませんが、右心系が拡大しております。



さて、今回のリベカちゃんから摘出されたフィラリアの成虫がコチラ!

 

写真では量的なものが分かりづらいと思われますが…

 

小型犬から摘出されたにしては個人的には、かなりの大漁だと思われマス。


そのことを、飼い主さまにお伝えし、冗談で…


 

私 「飼い主様、モシ ヨカッタラ 数えてミマスカ?」

 

飼い主様「ハ、ハイ♡」←ご夫婦デス

 

やってくれました飼い主様っ!!!

 

仕事とは言え、ワタクシ見るのも,さわるのもイヤな寄生虫を、素手で一本づつ数えてくださいました。 それが,コレ!

 

 


飼い主様いわく、

 「センブで44匹いました♡」

 

「ホ、ホントニ〜?、小型犬デノ寄生デハ多いホウデスヨ〜!汗 」 (´ж`;)ゥ・・ゥップ

 

(今までフィラリア摘出しても。キモいので数えたコトなどいちども・・・ない!)キッパリ

  (・ω≦) テヘペロ


その後、リベカちゃんはメチャクチャ元気になり、あばれまわって、ICU室 → 通常入院 → 帰宅 と普通の子の何倍ものスピードで退院されました〜(笑)。

 

しかし、リベカちゃんの元気とひきかえに、ワタクシは・・・・・

 

 


 

確実に寿命が減りました…。 終